今回は頓服薬の処方における回数制限についての確認です。
薬局で屯服の処方箋でたまに「20回分」とか見ると「ん?これレセプト大丈夫?」となります。
一応、省令まわりでの根拠なども確認してみました。
頓服薬の回数の根拠
頓服薬の処方回数に関しては、現在でも「昭和24年10月26日、保険発第310号」の「頓服薬は、1日2回程度を限度として臨時的に投与するものである」が法的な根拠になるようです。
さすがにちょっと古すぎるというか、現状に合わせた根拠を作り直したほうが良い気もしますが、基本的にはこの内容に従うしかないのが現状のようです。
ただ、これだと結構ゆるい気もしますよね。30日分の処方に合わせたら、ロキソニンは60回分までいけるの?という解釈もできます。
でも、実際には頓服が20回(15回?)以上だと危ないという話も聞きますよね。
実際、保健所や厚生局の人に聞いても一律な基準はないみたいな回答だったという話も聞いたので、レセプトという観点からは実際にケースバイケースなのかもしれません。
頓服薬の回数|個人的な経験では20回も大丈夫だった
個人的な経験の話ですが、東京都の薬局において、「20回分」の頓服を何回か経験していますが、全てレセプトは通っていました。
東京都は現状でもそこまでレセプトが厳しくないという点もありますし、一緒に処方されていた他剤の投与日数的にも違和感がないものだったという理由もあるかもしれません。
感覚的な話ですが、偏頭痛薬とか鎮痛剤系はある程度の回数が出てても大丈夫な印象ですね。
逆に便秘系の薬剤は個人的には注意しています。耐性とか出る機序もありますしね。ただ、これも今のところレセプトでダメだった経験はありません。
何れにしても重要視したいのは他の薬剤師の投与日数と比べて違和感がないか、その薬剤の特性を考えて違和感がないかですね。
あとは、その地域やその薬局でのさじ加減もあると思うので、過去のしきたりに従っておけばとりあえずは大丈夫でしょう。
頓服薬の回数が多い時のレセプト対応
個人的に頓服で10回を超えるケースはなるべくレセプトにコメントを入れるようにしています。
疑義照会をして回数を確かめた場合は、「頓服○回分であることを処方医に確認」といった感じ。
疑義照会まではしてないけど、ちょっと気になるような場合は、「頓服○回分の処方指示あり」とか入れてます。
まぁあまり意味はないかもしれませんが、頓服の回数に薬局側でも気をつかってますよ、というアピールにはなるかもと思っています。